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2009.03.1114:22

「美少女の逆襲」

唐沢俊一著

面白いです。かなり笑えます。
あと、少女考としてかなり参考になりました。

引用
大塚英志『少女民俗学』『たそがれどきに見つけたもの』
「大塚氏によれば「かわいい」という価値観は大量消費社会の仲での記号的価値であり、その内部に自ら自意識を封じ込める(あるいは消費社会によって封じ込められる)ことによって、時間(年齢)の概念から開放され、成熟を拒否できるという。/この場合の成熟とは、責任感とか、社会的義務とかいう言葉で表されるものが付随するそれだろう。/この理論によれば、少女という存在は「かわいい」という記号的価値観の中に完全に埋没しているがゆえに、既存のあらゆる権威、常識、概念から自由な存在であり、この不透明、不確実な時代の水先案内人足りうる能力を持つ、ということであるらしい。」

・・but,著者は、この大塚氏の本が出版されたのがバブルが崩壊する直前期で、だから現代の若者の感覚はそれとはちょっと違ってきている。むしろ、ストイックさとか不自由さに憬れる方面に向かっているんじゃないか、という指摘をしている。そういうストイックさや不自由さは、豊かになる前の時代に書かれた(本書で扱っているようないわゆる)少女小説に親しいものだ、と。

「・・少女小説の少女にとって、自分の性的魅力を誇示することは、決して許されることではなかった。/と同時に、少女たち、それは大人になることを徹底して拒否した存在である。大人というよりも、『女性』になることを拒否して、永遠にガラスの中で眠っている、白雪姫だ。」
「これが行きつくところまでエスカレートすると、~アンヌのように、処女懐胎を望むまでになる。」

「現代の少女たちにとって、成熟の拒否とは、少女の価値である「かわいさ」を過剰に意識し、身の回りをその「かわいさ」で徹底的に装飾してしまうことである。~あの、ピンクハウスブランドの服のフリルやリボンの中に埋もれることで、社会と自分を絶縁している。つまり、現代の少女の少女らしさ、とは「過剰」による装甲といえる。」

「ところが、少女小説における少女の価値観は、その「ストイック」なところなのである。彼女たちもまた、社会との接触を拒否し、自分を汚れないままの存在に置こうと考える。/しかし、その際に彼女たちの武器となる「少女」という価値は、女らしさの「欠落」によるものなのである。

「~少女小説の主人公たちは、それを拒否し、自分たちが大人としては欠落品の、清い部分を残した永遠の少女となることによって、自分を保とうとするのである。彼女たちは、現代の少女のように、その弱い部分を装甲しようとはしない。/むしろ、社会に対し、その弱い部分をあえてさらしているかのように見える。その部分を持っているということが、とりもなおさず、少女の証明だからである。/こういう、欠落部分を持った少女は、一見弱い存在である。しかし、彼女たちにとっては、その弱さが武器なのだ。」

「一見すると、少女を彼らが守っているように見える。しかし、よく読めば、彼ら彼女らは、みな、少女につき動かされていることがわかる。少女たち、それはあまりにか弱く、汚れた社会に対して免疫を持っていない存在である。/彼女たちを汚してはいけない。彼女たちを悲しませてはいけない。その思いにかられ、彼女は少女のため、奔走する。/彼らは、少女たちの持つ欠落を埋めようとする。しかし、それは同時に、自分たちの欠落をも埋めることになるのだ。清らかさ、けなげさ、純粋さという、自分たちが失った部分を、少女たちによって埋めてもらいたがっているのである。」

「おそらく、現代の少女にとって、最もかけている部分が、この「欠落」部分なのではないか。/彼女たちは、自らの論理の中で自己完結してしまっている。そこには、他者の入り込む隙間がない。未成熟のままでいたいという願望のために、世間とのコンタクトを断ち切るという手段をとらざるを得ないのである。」

(童子信仰の例、非業の死を遂げた伝説の少年たち)
「日本人にとって、そのような悲劇の面をもつものは、その悲劇性の度合いが大きければ大きいほど、それが逆転したとき、大きな力をもつと考えられていたのである。/日本は近代に入り、そのような悲劇性を持つ神を失った。少女小説に登場する少女たち(彼女たちは~「性」というものを拒否するがゆえに童子信仰とストレートに結びつく)によって、われわれは再び、信仰の対象を得たのではないか。」
「少女とは決して、現実における人間関係での交際の対象ではない。そこに少女がいることで、われわれの魂が清められる、そういう対象なのだ。」

「きれいごとばかりが展開する少女小説であるが、それが神の事跡の記録であれば、きれいごとでなくてはならない理由も理解できるだろう。/非現実なまでに、実社会で生きるための条件を欠落させた存在、それが少女という神なのである。」

(少女売春)
「これを少女というイメージの堕落と考える人もいるかもしれないが、この仲にも、日本人の少女信仰の名残は見てとれる。」

著者によれば、現代の少女漫画には、昔の少女小説の要素はなくなっているが、むしろ耽美小説といわれる少年愛小説群の中に、その要素が形を変えて入っているという。
で、現代において少女小説が復活する可能性、神としての少女が復活する可能性は大いにありうるのだといっている。

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